広島は「京都の伏見」「神戸の灘」と肩を並べる酒処として全国的にも有名です。ことに東広島市西条は駅の周辺に9軒の酒蔵があり、その独特な風情や情緒で人気の観光スポットにもなっています。
広島の日本酒の特徴はそのまろやかで芳醇な口当たり。これは広島特有の中国山地から湧き出る「軟水」を使用しているためです。硬水を使用している「神戸の灘」は切れがよく、すっきりとした辛口の日本酒が多いため「男酒」と呼ばれているのに対し、「軟水」を使用しているやわらかい広島の日本酒は「女酒」と呼ばれ、日本酒初心者から上級者まで幅広いファンを魅了しています。
古来日本酒に「軟水」は適さないと言われていました。酒造りには麹菌の発酵に必要なカルシウムを多く含む「硬水」が理想的と言われていて、「軟水」はカルシウムやミネラル分が少なく発酵しにくいというのが理由です。しかしその弱点を逆手にとって「軟水醸造法」を確立させたのが「醸造酒の父」三浦仙三郎でした。数々の困難を乗り越えて作られた広島の酒は明治40年に開かれた第一回「全国清酒品評会」で高い評価を受け、その名を全国にとどろかせたという歴史があります。広島を現在の酒処に育てたその歴史を知れば知るほど「広島の酒」の奥深さに感嘆させられます。
日本酒は香りと味わいで4つのタイプに分類することができ、美味しく呑む適温や相性のよいお料理も変わってきます。
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果実のような華やかな香り、ふくよかな味わいが特長の大吟醸酒。
山田錦を100%使用し、時間かけ精米歩合32%まで磨き、賀茂鶴伝統の技を駆使し、寒中に慈しみ手造りで醸した大吟醸酒です。
上品な酸味をふくよかな旨味が包み込んだ口当たりの柔らかい味わいのお酒です。
キレ味すっきりした辛口のお酒で食べ物を引き立て、ぐいぐいいけるお酒です。
西条では「辛口」で知られる亀齢酒造。独自の辛口酒を模索しつづけ、透明で澄んだキレの良い大吟醸にたどり着きました。
3つの皮が合流する県北東部の街三次市で作られる「TOMOEワイン」。
清流が育む良質なブドウを使った三次のTOMOEワインは国内外でも多くの賞を獲得しています。
スパイシーで独特なクセのある香りがファンの人気を呼ぶ中国酒造の「戸河内ウイスキー」や瀬戸内名産の柑橘系やボタニカル素材にこだわり本場イギリスの伝統的手法で蒸留された「SAKURAO GIN」などがあります。
瀬戸内海沿岸の町、鞆の浦の名産である「保命酒」は「瀬戸内海の養命酒」とも言われており、滋養強壮に役立ちます。冬は体が温まり、夏は夏バテ防止に一役かってくれる甘めのお酒です。食後のデザート酒としてもOK。
生産量日本一を誇る「瀬戸内広島レモン」や広島産の「温州ミカン」を使用したリキュールもあります。冷やしてそのまま飲んでも、炭酸で割って爽やかに飲んでもOK。女性に人気のお酒です。
ひろしまブランドショップTAUには【広島酒工房 翠】があります。ここは酒処広島の厳選した日本酒ほか、ワイン、焼酎、地ビールなど品揃えの豊富さに見ているだけでも楽しくなるような空間となっています。TAUオンラインショップでは「翠」で販売しているお酒をご自宅で注文をしお楽しみいただけます。大切な方への贈り物としても最適です。